国際チャリティーデイと心理学には、どのような関係があるのでしょうか
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日本では365日すべてに何らかの記念日が制定されています。9月5日は「国際チャリティーデイ」に制定されています。これは2012年12月に国連総会で制定された国際デーの一つであり、英語表記は「International Day of Charity」となります。日付の由来はマザー・テレサの命日にちなんでいます。
この日は、世界中のより多くの人々にボランティア活動や慈善活動の重要性について啓発し、参加を呼び掛けることを目的としています。また、世界中から慕われていたマザー・テレサを偲び、貧しく弱い立場にある人々のために活動するチャリティーの精神を広めたいとの想いが込められています。マザー・テレサはカトリック教会の修道女であり、修道会「神の愛の宣教者会」の創立者で、さらにはカトリック教会の聖人でもあります。
当初、インドのコルカタで始まったテレサの貧しい人々のための活動は、後進の修道女たちによって全世界に広められています。生前からその活動は高く評価され、1973年のテンプルトン賞、1979年のノーベル平和賞、1980年のバーラト・ラトナ賞、1983年にはイギリスのエリザベス2世から優秀修道会賞など、多くの賞を授与されています。
そもそも、チャリティーとは慈善や慈愛、思いやり、寛容などを意味する言葉です。
また、これら慈善などの精神に基づいて行われる公益的な活動・行為、あるいはそれを行う組織を指す場合もあります。その活動にはチャリティーコンサートや募金の受付などが挙げられますが、現在では社会に対する貢献全般がチャリティーであると定義されています。
では、チャリティーやボランティア活動と心理学には、どのような関係があるのでしょうか。

心理学では、特に社会心理学の分野において利他的な行動について研究が実施されています。これは単なる道徳的善行にとどまらず、個人の幸福感を高めるメンタルケアの要素があることが判明しており、ヘルパーズ・ハイとよばれる現象が明らかとなっています。他者を助けるという行動をした際に、脳内の報酬系が活性化されます。この際、ドーパミンやエンドルフィンといった幸福感や安らぎをもたらす脳内物質が分泌されます。これにより、コルチゾールなどのストレス関連のホルモンの分泌が抑制され、リラックス効果がもたらされます。
また、現代社会における孤独は精神衛生上の大きなリスクですが、ボランティア活動は他者との有意義なつながりを生み出します。研究の結果、他者への親切な行動は、内向きで自分自身にだけ注意が向いている状態から注意を自分の外へと向けさせることで、抑うつや不安を軽減させる効果が確認されています。さらに継続的な社会奉仕活動は、抑うつ・不安の軽減、人生の満足度や生きがいの向上、社会的絆の深まり、ストレスに対する緩衝材としての機能、血圧の安定、炎症レベルの低下など、心身ともに健康状態に良い影響を及ぼすことが判明しています。
このように、チャリティーやボランティアはメンタルヘルスにとってポジティブな影響を及ぼすものとなっている一方で、注意が必要なこともあります。たとえば、バーンアウト(燃え尽き症候群)と奉仕活動には関連があり、過剰な奉仕活動は逆にストレッサーとなってしまい、疲労や無力感を引き起こす可能性があります。研究の結果、年間100〜200時間程度(月に数時間)のチャリティー活動・ボランティア活動への従事が、最も心身の健康効果が高いという報告もあります。
また、義務感や過度なプレッシャーに基づく参加よりも、自発的かつ自分の価値観に一致した活動である時のほうが、幸福感への寄与度は圧倒的に高くなることが判明しています。そして、サポートする相手の苦しみに共感しすぎて自身の心身が疲弊してしまう共感疲労にも注意が必要です。チャリティーやボランティアに従事する場合は、自分自身のケアの時間を確保することが重要であり、それが持続可能な奉仕の鍵となります。
このように、チャリティーやボランティアについても、心理学では様々な角度から研究が実施されています。
この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部 「つぶやきコラム」は、医療・福祉・心理学・メンタルケアの通信教育スクール「TERADA医療福祉カレッジ」が運営するメディアです。 医療・福祉・心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、調べたいことがある、学んでみたい人のために、学びを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。