心理

2021/11/25

心理カウンセラーという職業と仕事 ~職場と働き方~

心理カウンセラーの「職場」は主に5つあるとされています。それぞれの職場で働き方が異なり、関わる人も変わってきます。

心理カウンセラーの職場と働き方

 

医療機関における心理カウンセラー

 

 

医療機関では医療系の他職種と連携することが基本となり、チーム医療という形式での活動することになります。チーム医療とは、医師をチームリーダーとしながら、各専門スタッフが自身の専門性を発揮しながら多角的・包括的に患者(クライエント)の治療・支援を実施するというものです。

 

 

医師の指示・指導を受け、チームの一員である心理カウンセラーや他の専門スタッフが活動することが基本となります。ただし、これは医師の指示・指導が「絶対」という意味ではなく、医師とそれ以外のチームメンバーの立場は「同等」です。

 

 

しかし、医師には法的に病気の診断や薬剤の処方などの医師だけが実施可能な業務があり、なおかつそれらの業務は患者(クライエント)の治療・支援の基盤となるものです。

 

 

そこで、医師がリーダーとなって治療・支援の計画を立てていくが、その過程で各専門スタッフによる協働と、それに伴う情報収集・情報分析、場合によっては計画の修正などを実施していくことになります。

 

 

医療機関では、心理カウンセリングも重要であるが、心理アセスメントの一環として各種質問紙形式の心理検査や、知能検査・発達検査の実施・採点・解釈なども非常に重要です。

 

 

学校における心理カウンセラー

 

 

学校における心理カウンセラーは、メンタルヘルスに関する問題の早期発見と対応および予防、そのための情報収集・情報分析・情報共有が重要な業務となります。また、学校には教育の専門家である教師がおり、基本的には教師の方針を受けて活動することになり、その過程で教師・保護者・教育委員会などとの連携が重要となります。

 

 

また、スクールカウンセラーの業務は他領域の専門家(教師等)への専門的なアドバイスなどを行うコンサルテーションとしての要素を強いものであるため、コミュニティ心理学に関する知見も非常に重要となります。

 

 

企業等における心理カウンセラー

 

 

2015年に事業所による従業員のストレスチェックが義務化されたことを受けて、従業員のメンタルヘルス対策の重要性に注目が集まっています。心理カウンセラーは従業員のメンタルへルス対策(問題の早期発見や予防)、ストレスチェックや健康経営における専門的な活動、それに伴う職場環境の改善などの業務に従事することが多いです。

 

 

司法・矯正における心理カウンセラー

 

 

司法・矯正領域とは、主に家庭裁判所や少年院・刑務所、警察の研究所などの司法機関を指します。この領域おいては、心理カウンセリングや心理アセスメントの目的は治療・支援よりも矯正や社会復帰や再犯防止という要素が強いです。また、司法・矯正領域で活動するためには、犯罪心理学や法律に関する専門的な知識を身に着けておく必要があります。

 

 

介護福祉における心理カウンセラー

 

 

主に児童相談所や高齢者福祉施設などを指す。虐待・ネグレクトなどの問題や高齢化による認知症患者の増加問題などの様々な社会的問題に対して、心理カウンセラーの専門性が求められています。

 

 

また、認知症も精神疾患の一種であるため、精神医学や臨床心理学の専門知識を有する心理カウンセラーが治療・支援において重要な役割を担うことがあります。介護福祉領域では、精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士・ケアマネージャーなどとの連携をスムーズに進めるため、発達心理学(老年心理学)や福祉心理学に加えて、コミュニティ心理学の知識を身に着けておく必要があります。

 

 

このように、各領域において、連携する「人」や必要となる専門知識、現場での「立ち振る舞い」が大きく異なるのが心理カウンセラーという仕事なのです。そして、どの領域においても、非常に高度な心理学・精神医学の知識を身に着けておかなければならないのが、心理カウンセラーという職業なのです。

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