コラム

医療事務はもう古い?

2017.3.29 医療
  • 心理カウンセラー
  • こころ検定(R)

 

 

病院ではかつて受付から会計まで全て紙の書類であったものが現在では、ほとんどが電子化されています。
診療報酬計算も大昔は手計算でしたが、今はレセプトコンピューターが導入されカルテから診療報酬請求書(レセプト)へ自動計算されます。
また、これも一昔前であれば、医師は紙のカルテに診断、診療内容を記載していましたが診察室ではPCのキーボードで電子カルテに内容を入力しています。
薬剤や注射、検査オーダーもオーダー伝票に記載していましたが、オーダリングシステムで電子カルテ上でオーダーできます。
このように、院内、院外がネットワークで結ばれ紙からデジタルへと変化したことが分かります。

■医療課の仕事

医事課は院内の事務作業を行っていますが、一番大きな事務作業として診療報酬請求事務があります。
この診療報酬請求事務は、患者さんが診察、検査、治療等を行った一部負担金は院内窓口で受け取りますが保険分は診療報酬請求書にて請求します。
その診療報酬請求をする際、医療事務の知識や技能を必要とし診療報酬請求書を作成していました。
しかし、電子カルテの普及等により電子カルテとレセプトシステムが一体化し、カルテから診療報酬請求書作成をすることがほぼなくなりました。
要は医療事務要員が要らなくなったということです。

現在、医療事務を学ぶときに紙のカルテから紙の診療報酬請求書に書き起こす勉強をする人などが居ますが、既に現場からはそのような知識は必要ないと言われています。
保険制度や診療報酬のしくみ等の理解は必要ですが、今はPCスキルがあれば医事課の電子カルテ端末やレセコン等を操作すれば、診療報酬請求が出来てしまいます。

このように現在、医事課で必要とされるスキルはPCスキルなのです。
未だにアナログな医療事務教育を行っていますが、現場と教育現場のギャップは大きくいざ、現場に入ると即戦力として事務作業が出来ないそうです。

ここで考えなければならないのが、次世代医療事務です。
現場で使われているシステムやネットワークを理解し、そのシステムを使いこなす人材育成が必要です。
これからは、医療事務の教育を受け何かしらの医療事務の資格を取得するのではなく、PCスキルの技能と医療の知識を兼ね備え、システムを理解することが重要になります。

 

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著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部

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