コラム

国際光デーと心理学の関係

2026.5.14 心理
  • 自律神経
  • こころ検定2級
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国際光デーと心理学には、どのような関係があるのでしょうか
 

【目次】

  1. 1.5月16日は「国際光デー」
  2. 2.光が整える心と体内時計
  3. 3.自然光は最高のメンタルケア
  4. 4.まとめ

 

1.5月16日は「国際光デー」

日本では、365日のすべてに何らかの記念日が制定されています。516日は「国際光デー」に定められています。これは、教育・科学・文化の発展と推進を目的とした国連の専門機関である国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural OrganizationUNESCO/ユネスコ)が制定した国際デーの一つです。

日付の由来は、アメリカの物理学者セオドア・メイマンが、1960516日にヒューズ研究所で世界初のレーザー(ルビーレーザー)を発明したことにあります。世界で初めてレーザー発振に成功したこの日を記念して、国際光デーは祝われています。

光は、科学・文化・芸術・教育・持続可能な開発・医学・通信・エネルギーなど、さまざまな分野で活用されています。ユネスコが目指す教育・平等・平和の達成においても、光は重要な役割を担っています。この国際デーは、光とその科学技術が世界中の人々の生活の中で果たしている役割について、改めて認識する日とされています。この日を中心に、欧米をはじめとした世界各地でさまざまなイベントが実施されています。日本でも、これを記念して、光の科学技術の歴史と発展に関するシンポジウムが開催されています。

では、光と心理学にはどのような関係があるのでしょうか。

2.光が整える心と体内時計

光には、体内時計に作用し、自律神経などを介して心理状態を調整する機能があります。その中でも重要なメカニズムが、概日リズム(サーカディアン・リズム)です。人間の脳の視床下部には体内時計としての機能を持つ視交叉上核があり、これは光によって調整されています。光が目から入るとメラトニンの分泌が抑制され、覚醒や体温の上昇が起こります。同時にセロトニンが活性化され、気分や集中力が向上します。逆に暗い環境ではメラトニン分泌が増加し、眠気や抑うつ傾向が強まります。心理学・精神医学の研究から、朝の光は体内時計を前進させ、気分改善に強い効果をもたらすことが示されています。

近年の大規模研究では、昼間の光量と精神疾患との関連が明らかになってきています。8万人以上を対象とした研究では、昼間の光にさらされる時間が長い人ほど、うつ病の発症リスクや自傷行為、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症リスクが低下し、主観的幸福感が高まることが示されています。一方で、夜間の光にさらされる時間が長い人ほど、うつ病、不安障害、双極性障害の発症リスクが高まることも報告されています。

これらの知見から、心理学・精神医学的には「昼は明るく、夜は暗い」という環境が、メンタルヘルスにとって最適な生活環境であると考えられます。

 

3.自然光は最高のメンタルケア

光は脳内の神経伝達物質にも影響を及ぼします。さまざまな研究により、明るい光にはセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの分泌を調整する機能があり、気分の安定、意欲や快感の維持・増加、覚醒や集中力の向上といった効果が認められています。これらの作用を応用し、心理療法の一つとして光療法が用いられることがあります。光療法はモノアミン系神経伝達物質の変化を介して作用し、抗うつ薬と同様の効果が得られるとされています。

光の不足が直接的な原因となる精神疾患も存在します。季節性情動障害(Seasonal Affective DisorderSAD)は、冬季に日照時間が短くなる地域で多く見られ、抑うつ、過眠、食欲増加、活力低下などの症状が現れます。この障害は光不足が原因であるため、光療法によって5080%の患者で症状の改善が認められ、その効果は抗うつ薬に匹敵する場合もあると報告されています。

さらに、メンタルヘルス予防の観点からも光は重要です。自然光には心理的なリラックス効果があり、研究では20分程度屋外の光にさらされることで、コルチゾール分泌の低下、気分改善、注意力の向上などが報告されています。また、自然環境に短時間触れるだけでも、抑うつ気分が軽減することが示されています。

 

4.まとめ

このように、光については心理学の分野でもさまざまな観点から研究が進められています。

 

 

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この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部

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