ウェディングビデオの日と心理学には、どのような関係があるのでしょうか?
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日本では365日の全てに何らかの記念日が制定されています。7月21日は「ウェディングビデオの日」に制定されています。これは日本で最も歴史があり、国内最大のウェディング映像会社である日本綜合テレビ株式会社が制定したものです。日付の由来は同社が1,976年7月21日に設立されたことがきっかけとなっています。この日はビデオを夫婦や家族で見ることで、絆を深めて幸せや感動を再発見してもらうことが目的となっています。
では、結婚と心理学には、どのような関係があるのでしょうか。
心理学において、結婚とは文化的・社会的に多様であるため、一義的に定義づけることは難しいものです。現状、結婚とは一般的に少なくとも、いくつかの条件を持つ2人の人間の間にある関係であると考えられています。1つ目の条件は社会的に承認された結合があること、2つ目の条件は結婚の儀式・儀礼・法的な婚姻届出などによって公に披露することをもって始まる関係であること、3つ目の条件は持続性の観念に支えられている関係であること、4つ目の条件は配偶者同士および将来の子どもとの間に相互の一定の権利・義務関係を伴う関係であること、5つ目の条件は愛情に基づいた関係であることが挙げられます。また、結婚の機能としては個人に対する機能と社会に対する機能が存在するとされています。具体的には、個人に対しては性的欲求の充足および子どもを持ちたいという欲求充足の機能があり、社会に対しては性的秩序の維持、社会成員の補充および種の維持というような機能があるとされています。
また、結婚からスタートする関係性として家族というものがあり、心理学では家族心理学という分野があります。国際家族心理学会において、家族は「本人同士・自分たちが家族であるということで了解し合っていること」と定義されています。家族は国や地域、社会の影響を受けると同時に、時代背景の影響も強く受けるものであるため、簡単に定義することは結婚と同様に難しいものではあります。
このような複雑な構造を持つ家族について研究するのが家族心理学です。家族心理学は、家族内の相互作用と影響を与える文脈・外的環境に焦点を当て、個人としてだけではなく、集団としての心理を捉えることを目的としています。また、心理カウンセリングには家族療法というものがあり、家族をシステムとして捉え、問題のある個人のクライエントに家族の持つ機能がどのように影響しているかを検討し、治療・支援をするというものがあります。多様化・複雑化は、けして悪いことではありません。しかし、そういった変化に誰もが即座に適応できるわけではないので、家族をより良いものにするために、家族心理学や家族療法が役立てられているのです。
家族心理学の中核を成す概念として、家族システム理論というものがあります。家族システム理論は家族を各部分の特性の総和以上の特性をもつ一つのシステムとして捉える考え方です。このシステムはあるルールによって支配されており、全てのシステムは境界を有していると定義されています。その境界は半透性であり、通過できるものとできないものもあるとされています。また、家族システムは完全にではないものの、比較的安定した状態に立ちいたる傾向があり、変化や成長が起こることは一般的であるとされています。さらに、家族システムはサブシステムによって成り立ち、また、それ自身より大きなスープラシステムの部分であるとされています。家族の中の個人の行動のような事柄は直線的な因果関係よりも円環的因果関係の例であると見なした方がより理解しやすいと考えられています。家族システム論の考え方の具体例としては、子どもの不登校は過保護な母親に責任があると考えるのではなく、その背後には夫に頼りたくても頼れないという夫婦間の問題が潜んでいるかも知れないと考えます。このように、家族療法的なアプローチとしてシステム的治療を実施する心理カウンセラーは家族システム理論的に捉えることが多いです。
家族心理学については、こころ検定1級の公式テキストである応用生活心理学の中で概観していますので、興味・関心のある方は、是非、勉強してみていただければと思います。
この記事を執筆・編集したのはTERADA医療福祉カレッジ編集部
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