心理

2019/2/1

心拍変動解析とは

心臓は自律神経によってコントロールされています。身体を激しく動かす場合、交感神経が活性化します。

 

そして、休息や睡眠においては副交感神経が活性化します。

自律神経は「今、やらなければならないこと」や「対応・適応しなければならない状況」を上手に進めていくためのバランスをとるための重要な機能を担っています。

 

また、自律神経は身体だけではなく「こころ」のバランスのコントールもしています。そのため、心臓の心拍によって引き起こされる周波数を解析することで、ストレス・リラックスを「目で見て」確認にすることができます。

 

現在、スマートフォンやタブレットなどを利用し、小型・軽量・無線のウェアラブル心拍センサーによって、簡単にストレスを数値化して客観的に捉えることができるようになっています。

 

この心拍変動解析という手法は1965年から既に研究論文が発表されており、非常に豊富な科学的エビデンスに裏付けされています。

 

しかし、2000年代に入るまでは、医療機器である大型・超重量・有線の心電計しか存在しなかったため、あくまで医療機関や医科大学で研究されているものでしかありませんでした。

 

近年、ウェアラブル・デバイスの開発・普及により、医療機器ではないものの、それと遜色ない正確なデータが手軽に収集できるようになりました。

 

ウェアラブル・デバイスは全世界で2億2,390万台、日本国内では1,310万台使用され、国内の普及は2012年から2017年までの6年間で約240倍となっています(総務省:平成27年版情報通信白書)。

 

多機能なうえに多くの機器の価格が1~数万円程度と安価なこと、労働安全衛生法の改正(ストレスチェック制度)も追い風となり、個人ユーザーに加えヘルスケア産業や企業の健康管理など利用者はさらに増えると推測されています。

 

ただし、ウェアラブル・デバイスには、以下のような課題も存在しています。

 

■バッテリー時間:多くの情報を同時に取得しようとすると消費電力が増し使用時間が短くなる

 

■ノイズ:体動や衣類との接触時のノイズを拾いやすく、接着パットの種類によっては機器が体表から浮く場合がある

 

しかし、これらの課題をカバーしたウェアラブル心拍センサーも開発・普及しており、心理学・カウンセリング・メンタルへルスの分野での活用が広がっています。たとえば、心拍変動解析は以下のような広範な分野で活用されています。

 

作業・課題時の自律神経活動(ストレスの程度):

 

PC操作・Web作業・立ち上がり課題・記憶課題

 

視覚情報が自律神経活動に及ぼす影響(ストレス・リラックス):

 

3D映像・照明・映像酔い・森林映像

 

聴覚情報が自律神経活動に及ぼす影響(ストレス・リラックス):

 

ハイレゾ音響・騒音・ピアノコンサート・1/fゆらぎ

 

香りが自律神経活動に及ぼす影響(ストレス・リラックス):

 

ラベンダー・ジャスミン・バラ・発酵乳・グレープフルーツ・アロママッサージ・悪臭

 

飲食物が自律神経活動に及ぼす影響(ストレス・リラックス):

 

 食塩・出汁・コーヒー・紅茶・カモミール茶・野菜ジュース・トマトジュース・スープ

 

グレープフルーツ・レモン・メープルシュガー

 

心拍変動解析から人間の感情やパーソナリティの推定

 

女性の自律神経機能の特徴:

 

 更年期障害・冷え症・月経周期・妊娠期・つわり症状・育児・ホルモンバランス

 

子どもの自律神経活動の特徴:

 

胎児・早産児・5~7歳児・青年期・養育態度・おむつ交換・夜尿症児・母子関係

 

高齢者の自律神経活動の特徴:

 

加齢に伴う変化・認知症の判断や評価

 

産業場面における従業員のストレスチェックへの活用

 

精神疾患の診断・評価・治療・支援:

 

うつ病・不安症・パニック症・限局性恐怖症・統合失調症・神経性やせ症・PTSD・睡眠障害・心身症など

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