心理

2017/10/27

10月生まれの心理学・カウンセリング・メンタルヘルスの専門家

 ジェローム・ブルーナーは1915年10月1日生まれのアメリカの心理学者です。ブルーナーは教育心理学と発達心理学の専門家として、非常に有名な心理学者です。ブルーナーは1941年にハーヴァード大学で博士号を取得し、第二次世界大戦後から人間の知覚と欲求や動機づけとの関連性について研究を開始しました。研究の結果、人間の認知過程に欲求が関与していることを明らかになりました。
 
 この発見はニュールック心理学とよばれており、当時において心理学の新たな潮流となりました。ブルーナーの研究における代表的なものとして、裕福な子どもと貧しい子どもに貨幣を見せ、貨幣の大きさについて質問するというものがあります。裕福な子どもも貧しい子どもも同じ大きさの貨幣を見ています。また、貨幣は国の造幣機関が製造しているものなので、画一的な規格であり、個別に大きさが異なることはありません。にもかかわらず、貧しい子どもの方が裕福な子どもよりも、知覚した貨幣のサイズを大きいものであると予想・回答しました。この結果は、経済的に困窮している状態であるということが、貨幣の大きさの知覚や認知に影響を及ぼしているということを示しています。ニュールック心理学は知覚が人間の持つ欲求や動機づけだけではなく、期待や態度、過去の経験などの影響を受けるとしており、社会的知覚や力動的知覚という現象が存在しているということを明らかにしました。
 
 その後、ブルーナーは人間の思考方略や教育の方法へと拡大させていきました。さらに、1959年に開かれた教育方法の改善に関する会議の議長となったブルーナーは、その成果を『教育の過程』という書籍として出版しました。その会議でブルーナーは「特定の教材を特定の学年の、特定の児童・生徒に、特定の方法で教えると、ある程度予想された成果が得られる」というような知見が得られるような研究を展開していくべきではないかと提案しました。ブルーナーの教育に関する理論は、ブルーナー以前のピアジェやヴィゴツキーなど心理学者の提唱した理論を統合することを目的としています。ブルーナーは認知機能の1つである表象の発達に関して、外部世界の情報を知るためには、3種類の表象化があるということを提案しています。
 その後、ブルーナーは1972年から8年間にわたってイギリスのオックスフォード大学で教授を務め、乳児発達の研究に従事しました。そして、アメリカに戻り、1983年に自伝を出版しています。
 
 エルンスト・クレッチマーは1888年10月8日生まれのドイツの精神科医です。クレ
ッチマーは「敏感関係妄想」や「医学的心理学」などの書籍を執筆し、特に「体格と性格」という書籍は有名です。クレッチマーは人間の体形を闘士型・細長型・肥満型の3タイプに分け、この体形のタイプとパーソナリティ(性格)に関連があると述べました。クレッチマーは、闘士型は「粘り強いが、あまり融通が利かず、怒りっぽい性格」、細長型は「神経質で、あまり社交的ではない性格」、肥満型は「温和で社交的だが、気弱な性格」であるとしています。このようなパーソナリティ(性格)をタイプ分けする考え方を類型論とよび、クレッチマーのように身体的な特徴に基づく類型化していることから、身体的類型論とよばれています。しかし、身体的類型論は人間の性格傾向を説明することができない場合も多く、現在ではあまり支持されていない理論です。
 
 クレッチマーはパーソナリティ心理学の分野以外にも、本業である精神医学の分野でも多大な貢献をしています。クレッチマーは精神疾患を体質・パーソナリティ(性格)・外的要因・体験のそれぞれの次元における異常の総合として構造的に把握しようとしました。これは多次元診断とよばれるものであり、現在の精神科領域でも利用されています。

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